百姓貴族｜荒川弘が描く爆笑酪農エッセイ

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今もなお多くのファンに愛されている大ヒット作「鋼の錬金術師」を描いた、荒川弘が描く酪農エッセイ「百姓貴族」

階級社会を考えると、相容れないはずの百姓と貴族がどう結合するのか納得の内容となっています。

実は、漫画家の荒川弘の実家は北海道の酪農農家を営んでいて、荒川弘も漫画家業を始める前は実家で酪農業に従事していた過去がありました。

ただ酪農に従事していたというよりは、生まれた頃から実家の手伝いをすることが日常に行っていたので、生活の一部となっていた酪農業が荒川弘テイストで描かれています。

日本の農業自給率についても鋭すぎるメスをザクッと入れる手さばきは、さすが荒川弘と言わざるを得ませんが、北海道からの農産物の供給をストップするだけで、国内の農産物自給率が20％位に落ち込んでしまうという恐ろしい現実を知らせてくれます。

農業なんてダサいと思っている世代には更におススメの内容だと言えるでしょう。

日本の農業の有り方が面白おかしく描かれていますが、それをするには圧倒的な体力と持久力が要求される事も知ることができます。

荒川弘が、漫画の執筆を休むことなく子どもを三人出産したという偉業は、酪農業で鍛えられた過去があったからということは語るまでもないでしょう。

「百姓貴族」は現在4巻まで発売されていますが、その一冊づつに酪農業エピソードがこれでもかというほど詰め込まれていて、読者の心をエッセイの世界に引き込んでいきます。

農業に従事していなければ、なかなか知ることのないネタを知ることができ、非常に興味深い内容になっています。

未読の方は、ぜひ一度読んで欲しいおススメの作品です。

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タグ：百姓貴族